自民党総裁選に立候補した9人が12日夜、報道ステーションで選択的夫婦別姓を巡って激しい論戦を繰り広げました。この問題は、個人の選択の自由と家族の一体性という2つの重要な価値観が交錯する難題です。各候補者の意見を踏まえた上で、自分はどちらの立場に立つべきか、そして今後の議論の方向性について考察してみましょう。
まず、選択的夫婦別姓に反対の立場を取ったのは、林官房長官や高市経済安保担当大臣、加藤元官房長官、小林前経済安保担当大臣です。彼らは、家族が同じ姓を持つことの重要性や、婚姻前の氏を通称として使える範囲の拡充に焦点を当てています。林官房長官は、社会全体が納得できる形に意見を集約する必要性を訴え、高市大臣や加藤元官房長官は、現行制度の改善を通じて問題解決を図ろうとしています。また、小林前経済安保担当大臣は、子どもの視点から姓の違いがもたらす影響を考慮すべきだと述べ、家族の一体感を重視しています。
一方で、選択的夫婦別姓を支持する意見も根強いです。小泉元環境大臣や河野デジタル大臣、石破元幹事長は、この問題に早急に結論を出すべきだと主張しています。小泉元大臣は、選択肢を広げる社会の実現を訴え、河野大臣は党議拘束を外して国会でしっかりと議論すべきだと述べています。石破元幹事長も、選択的な制度の意義を明確にした上で結論を早めるべきだと語り、変化を求めています。
中立的な立場を取ったのは、上川外務大臣と茂木幹事長です。上川大臣は、強引な世論調査や賛否の二分化を避けるべきだとし、じっくりと議論を重ねる必要があると強調しました。茂木幹事長も、党内の意見が分かれている現状を改善する努力が必要だと述べつつ、議論を続けることの重要性を認めています。
