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「切り取り」とは何か?紀藤正樹弁護士が語る表現の難しさと偏見

 

弁護士の紀藤正樹氏が、東京都知事選で2位に入った前広島県安芸高田市長石丸伸二氏についての発言をめぐり、SNS上での「切り取り」批判に鋭い見解を示しました。紀藤氏は、石丸氏の発言に対する批判が「切り取り」だとされることに対して、「全ての表現は切り取りであり、問題はその切り取り方と評価にある」と主張しています。

石丸氏が「切り取りですよね」と発言した文春オンラインの記事について、紀藤氏は「自らを宣伝する映像も切り取り」と指摘しました。つまり、全ての表現—映像、画像、文字—は現実の一部を切り取ったものであり、それ自体が問題なのではなく、切り取り方とそれによって得られる評価が重要だと述べています。

紀藤氏の見解は、切り取りが意図的なものか否かにかかわらず、どのように使われるかが重要だという考え方です。例えば、ある映像や発言が意図的に編集されることで、元の意味とは異なる評価が下されることがよくあります。これは、特に政治家や公人に対して行われがちな手法です。しかし、紀藤氏が示すように、この手法に対して一方的な批判をすることは、「切り取り悪論」に陥り、相手の言論を封殺する危険があるというのです。

紀藤氏はさらに、切り取り自体は避けられない現象であり、それに対する批判が「思考停止」の議論に繋がることを警告しています。つまり、特定の意見や立場を排除するために「切り取り」という言葉を用いることは、言論の自由を脅かす可能性があるというのです。

この「切り取り」論争は、私たちがメディアや情報をどのように受け取るべきか、またその評価をどのように行うべきかという根本的な問題を提起しています。紀藤氏の意見は、表現の多様性と情報の受け止め方について深く考えさせられるものであり、我々が情報を扱う際に持つべき視点の重要性を教えてくれます。