お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品が、競馬予想動画の無期限活動休止を発表した。彼の予想スタイルは、ある意味「逆張り」として多くのファンに親しまれていた。彼が本命馬として選んだ馬が負けることが多かったため、「粗品が予想した馬は外せば当たる」という逆説的な楽しみ方が浸透していたのだ。競馬ファンにとっては、粗品の予想を逆手に取ることで、勝負の一助として利用されることさえあった。
粗品は動画の中で、「僕はもう引退です。生涯収支マイナス3億円君は無期限活動休止します」と冗談めかして発表。しかしその裏には、体力的・金銭的な限界があったことを告白した。競馬予想をし続ける中で、ジョッキーへの不適切な発言や、予想が外れた際の暴言についても深く反省。「いろいろなところを自分でも見つめ直した」と語り、競馬界やファンへの謝意を示した。
また、再生回数の減少も引退の大きな要因だったという。「もうG3の時とかは、目も当てられないぐらい再生されていない。ホンマの競馬の動画やなって感じ」と、自身の動画が飽きられている現状を正直に語った。それでも粗品の競馬動画には独特のエンターテインメント性があり、「粗品の呪い」とまで呼ばれる現象を笑いに変えた。「マイ億君が指定した馬を外せば当たる」という逆張りの視点で楽しんでいたファンも少なくなかった。
最後に彼は「もう僕は表舞台から姿を消します。競馬ももう本当に引退です」とコメント。長年続けてきた競馬予想動画をやり切ったと語りつつも、「楽しかった」と振り返った粗品。そのユニークな予想スタイルと、独特の語り口が聞けなくなるのは寂しいが、ファンにとってはこれもまた一つの時代の終わりといえるだろう。彼の言葉を借りれば「ありがとう、さらば粗品」。
