8月11日放送の長寿番組『アッコにおまかせ!』(TBS系)で、司会の和田アキ子が日本女子初の金メダリスト、北口榛花選手に対して「トドみたい」と発言し、大炎上しています。この発言は、北口選手のパリオリンピック陸上女子やり投げ競技中の行動に対するもので、視聴者からの批判が殺到しています。
北口選手は10日の女子やり投げ決勝で、65メートル80という記録を出し、見事金メダルを獲得しました。競技中、彼女は試技の合間にフィールドにうつ伏せになりながら、カステラを食べる姿が注目されました。この行動は、海外のメディアやファンからも話題となり、和田の発言はその直後に浮上しました。
北口選手が競技中にカステラを食べていた理由は、アスリートとしての合理的な選択です。やり投げは短時間で高い集中力を必要とする競技であり、投てきの合間にエネルギーを補給することが重要です。カステラには糖質が豊富に含まれており、瞬発力を引き出すためのエネルギー源として理想的です。さらに、うつ伏せの体勢を取ることで、脚に余計な負荷をかけず、次の試技に備えることができます。
しかし、和田アキ子の発言は、北口選手の戦略的な行動を軽視し、彼女の姿を動物に例えることで、リスペクトを欠いた表現となってしまいました。批判の声が上がっているのは、単に言葉の選び方だけでなく、アスリートに対する理解不足や無知から来るものです。北口選手が行っていたのは、競技のパフォーマンスを最大化するための、戦略的かつ合理的な行動であり、これを「トド」などと揶揄することは不適切です。
一方で、北口選手はこのカステラの習慣を長年続けており、昨年のブダペスト世界陸上でも同様の行動をして話題となっていました。彼女の親が日本から持参したカステラを食べることで、競技中にリラックスしつつエネルギーを補充する姿勢は、自己管理の一環として注目されています。
和田の発言に対する反応は、アスリートの努力や戦略に対する理解を深める良い機会でもあります。スポーツにおける選手の行動を軽視せず、その背景や意図を尊重することが、真のリスペクトにつながると言えるでしょう。