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コメ泥棒、何もコメを盗まなくても

コメ泥棒、何もコメを盗まなくても

9月に入り、新米の季節を迎えましたが、全国各地で「コメ泥棒」が相次いでいます。京都府亀岡市の農家でも、9月16日から17日にかけて、倉庫に保管していた出荷用の玄米5袋、合計150キロが盗まれる被害が発生しました。この農家の女性は「コンバインが倉庫の前にあって、シャッターも開けっぱなしにしていたから狙われたんだと思う。全部取られたかと思ったけれど、出荷用の綺麗な米だけ持っていかれた」と落胆の様子を語っています。

そもそも、日本人にとって米は特別な存在です。古くから「八十八の手間がかかる」と言われるように、米作りには多くの時間と労力がかけられています。だからこそ、米を盗むという行為は、神社の賽銭箱からお金を盗むのと同じような、文化や信仰を冒涜する行為に等しいのです。米は単なる食材ではなく、私たちの生活と深く結びつき、精神的にも大切にされてきたものです。

8月に全国で発生したコメ不足「令和のコメ騒動」を経て、9月に入ると新米が少しずつ市場に出回り始めました。しかし、価格は昨年に比べて5割から8割も高騰しています。生産者に支払う「概算金」が全国的に引き上げられていることが背景にあり、消費者も「新米が出てきたものの、5キロで3000円以上になっている」と高すぎる価格に困惑しています。

また、専門家によると、現時点でのコメの供給不足は一時的に解消されたとしても、根本的な問題はまだ解決していません。今年のコメは本来、12月から翌年9月までに消費されるものです。現在は市場に出回る分を先食いしているに過ぎず、来年の8月から9月にかけて、再び同じようなコメ不足が起こる可能性が高いとのことです。

そんな状況の中、農家にとっては、辛い思いをして育てた米を盗まれるという事態は非常にショックなことです。盗まれた農家の方は「米が盗まれたのも痛いですが、それ以上にお客さんに迷惑をかけてしまうことが辛いです」と話しています。彼らは米作りに誇りを持っており、その努力が無にされるような行為は許されるべきではありません。

米泥棒が増加することで、米を手に入れることがさらに難しくなり、農家や消費者の生活にも大きな影響を与える可能性があります。何も米を盗まなくても、他の手段でこの問題に向き合ってほしいと願うばかりです。