自民党総裁選への立候補を表明している河野太郎デジタル相（61）が、SNSでの誹謗中傷対策として多用している「ブロック機能」を、首相になったとしても継続する意向を明らかにした。1日に放送されたフジテレビの番組で河野氏は、「『誹謗中傷は駄目だ』とむしろ総理のような人がはっきり言わないといけない」と強調。首相という立場になっても、ブロックを通じてSNSでの誹謗中傷を排除する姿勢を続けると述べた。
河野氏のX（旧ツイッター）のフォロワー数は政界最多の255万人以上。強い発信力を誇る一方で、頻繁にブロック機能を使用することから「ブロック太郎」との異名を持つ。河野氏は「SNSの匿名性を利用して人を傷つける行為には強く出る必要がある」とし、ブロックの判断は迅速に行うべきだと訴えた。ブロックの対象は誹謗中傷に限らず、自身の意見に反対する投稿者にも及ぶことから「強引だ」との批判も根強い。
番組内で、首相として国民の表現の自由に配慮し、ブロックの是非を司法に任せるべきではないかという指摘があったが、河野氏は「裁判では時間がかかる。総理や大臣だからといって誹謗中傷を受け入れる理由にはならない」と反論。誹謗中傷に対する毅然とした態度が重要であり、SNSの健全性を守るための行動であると主張した。
また、河野氏は「反対意見を受け入れないということではない。個人として楽しんでいるSNSでは、誹謗中傷をする人をブロックしているだけだ」と説明。「もし誹謗中傷していないのにブロックされたという方がいれば、フォローしている方を通じて知らせてもらえれば解除する」と、誤解された場合の対応にも言及した。
ネット上では、河野氏の姿勢を支持する声とともに、「表現の自由に対する圧力だ」と懸念する声もある。しかし、河野氏の意志は固く、「ブロック継続」を掲げて、SNSのクリーンアップを目指す姿勢を崩さない。これが「ブロック太郎」の真意だ。
