奈良公園で観光客と思われる男性が、鹿に対して暴力行為を行う動画がSNSで拡散され、多くの人々から怒りの声が上がっています。21日にYouTubeに投稿されたこの動画では、白いTシャツを着た男性が鹿の顔をビンタし、さらに蹴り上げるという信じられない行動が記録されています。
奈良公園は外国人観光客にも人気のスポットで、鹿せんべいを与えたり、一緒に記念写真を撮ったりする光景が日常的に見られます。しかし、この男性は楽しむどころか、鹿に対して残忍な暴力を振るいました。周囲の観光客は驚き、あ然とした表情でその様子を見ていました。
SNS上では、「神の使いである鹿を蹴り飛ばすなんて許されることじゃない」「鹿を愛でずして何しに奈良に来たのか？」といった批判の声が相次いでいます。奈良の鹿は国の天然記念物に指定されており、男性の行為は文化財保護法に違反する可能性があります。
奈良公園室の担当者も「不適切な行為には間違いなく、驚いている」と述べており、今後は警察と連携してパトロールを強化する予定です。3年前にも奈良公園で鹿に斧を振り下ろし、死なせたとして20代の男が有罪判決を受けた事件がありました。再び同様の事件が起きたことに、多くの人が心を痛めています。
このような暴力行為は、観光地としての奈良公園の評判を傷つけるだけでなく、動物への虐待として許されるべきではありません。観光客一人ひとりがマナーを守り、動物たちとの共存を尊重することが求められます。奈良公園を訪れる際には、観光客としての責任を持ち、動物たちとの触れ合いを楽しむと同時に、彼らを大切にする心を忘れないようにしましょう。
