11日に予定される特別国会での首班指名選挙が目前に迫り、国民民主党の動きが話題を呼んでいます。首班指名選挙では、衆院選で躍進した国民民主党の玉木雄一郎代表が、決選投票で「無効票」を投じると宣言。これに対し、選挙コンサルタントの鈴鹿久美子氏は、玉木氏の行動が「裏自民党」と見られる可能性を指摘しています。この背景には何があるのでしょうか?
第1回目の投票から第2回目の決選投票へ
首班指名選挙の第1回目は、通常各党がそれぞれの党首に投票し、誰も過半数に達しないことが予想されます。そのため、上位2名による第2回の決選投票が行われる見通しです。今回の選挙では、自民党の石破茂総裁と立憲民主党の野田佳彦代表が上位に残り、決選投票で争う形になると見られています。この時、国民民主党がどちらの候補に票を入れるかが注目のポイントです。
玉木代表の「無効票宣言」がもたらす波紋
玉木代表は、決選投票においても「玉木雄一郎と書く」と宣言しています。しかし、選挙ルール上、自らの名前を書くことは無効票となり、その票はカウントされません。鈴鹿氏は、これが事実上、自民党の候補である石破氏を支援する形になると指摘。無効票が増えれば増えるほど、相対的に自民党候補が有利になるためです。
「裏自民党」と見られるリスクは避けられるか?
鈴鹿氏は、「無効票」という形で自民党を間接的に支援することが「裏自民党」イメージにつながりかねないと警告しています。国民民主党は、選挙を通じて与党とも野党とも一定の距離を保ってきたものの、今回の選択で支持層からの信頼をどう維持するかが問われています。「自民党の影響力を裏で支援している」と見られれば、次回の選挙で支持を失うリスクも否定できません。
国民民主の今後の行方に注目
国民民主党は、衆院選で躍進した一方、今後の進路が不透明であり、今回の首班指名選挙での選択が党の方向性に影響を与える可能性もあります。玉木代表が「無効票」を貫くか、それとも支持層の期待に応えた一手を打つか。国民民主党の進退がかかるこの決断に、国民の注目が集まっています。