脱臼と亜脱臼の違いは？大谷翔平選手の怪我は？
2024年10月26日（日本時間27日）、ワールドシリーズ第2戦でのスライディング中にドジャースの大谷翔平選手が左肩を負傷しました。報道によれば、ロバーツ監督は大谷選手の負傷を左肩の亜脱臼と説明し、筋力や可動域に大きな問題はないとしています。しかし、そもそも脱臼と亜脱臼とはどう違うのでしょうか？
脱臼とは？
脱臼は、関節を形成する骨が完全に離れる状態を指します。この場合、関節が外れる際に「ガクッ」や「ボキッ」といった音がし、見た目にも明らかに変形が見られます。脱臼は非常に痛みを伴い、関節周囲の靭帯や筋肉も損傷する可能性が高いです。このような状態になった場合、医師が整復（関節を元の位置に戻す処置）を行う必要があります。整復後は、3週間程度その部位を動かさないようにすることが一般的です。また、脱臼が癖になってしまった場合、再脱臼を防ぐために手術が必要になることもあります。
亜脱臼とは？
一方、亜脱臼は関節の骨が部分的にずれている状態を指します。脱臼とは異なり、亜脱臼では関節が完全に外れているわけではなく、激しい音が伴うことは少ないです。そのため、見た目ではわかりにくい場合も多いですが、反対側の同じ関節と比べるとわずかに変形していることがあります。亜脱臼の場合の治療方法は、主に安静にすることが推奨されます。また、必要に応じて物理療法や筋力トレーニングが行われることもあります。
大谷選手の状況
大谷選手の今回の負傷は亜脱臼と見られていますが、軽症である可能性が高いとされています。今季54本塁打、130打点を記録し、ポストシーズンでもチームを牽引している彼にとって、早期の回復が期待されます。トレーナーの支えを受けながらベンチ裏へ下がる姿はファンにとって心配の種となりましたが、今後の精密検査で明確な診断が下されることが望まれます。
脱臼と亜脱臼の違いは、関節の骨の位置関係にあり、症状や治療方法にも大きな違いがあります。スポーツ選手にとって怪我は避けられない現実ですが、正しい知識を持つことで予防や早期回復に繋がります。大谷選手が再びフィールドに戻り、活躍する姿を楽しみにしたいと思います。
